杉岡 良彦
(すぎおか よしひこ)
上野病院診療部精神科医師
京都府立医科大学非常勤講師
~公認心理師を目指されるみなさまへ~
新たな国家資格である公認心理師が担うべき領域は無限に広がっています。多様な背景や考えをもった方々が、この国家資格を取得され、広く人々のこころ(と、それに関わる身体)の健康に寄与してくださることを強く期待しています。また、現在の精神医療をさらにより良いものへと発展してくださることを期待しています。
カフェで一服する杉岡先生
【杉岡先生より自己紹介】
はじめまして。現在、民間の精神科病院で勤務している杉岡良彦と申します。また、産業医としても、メンタルヘルスを中心に、勤務してきました。最初、農学部を卒業し、修士課程(農学原論講座)に進んでいたのですが、そこで澤瀉久敬(おもだかひさゆき:1904‐1995)先生の『医学概論』という学問を知り、その研究に憧れました。医学部進学を悩んでいた時、思い切って澤瀉先生に手紙を書きました(1991年)。澤瀉先生はすでに高齢であり、療養中でありましたが、見も知らぬ一大学院生からの手紙に、直筆で大変丁寧なお手紙をくださいました。それは現在でも私の宝物となっています。そのお手紙が、医学部進学と医学概論研究への背中を強く推してくれました。医学概論は医学の哲学であり、医学と哲学が重なり合う領域です。また、精神医学や産業医学も、さまざまな領域が重なり合う領域にある学問であり、実践です。さらに、私は精神科医のV.フランクル(1905‐1997)が大好きです。苦しみの中でも、希望を失わず、苦しみの意味を見出せる人間でありたいと思っています。また、病気の人、苦難の中にある人たちと共に苦しみ、希望を見出すお手伝いができるようになりたいと思っています。その一方で、そうした望みとかけ離れた自分の無力さや弱さに逃げ出したくなる時もあります。
講義を通して、皆さんと共に、今後のよりよい「こころの医療」のあり方を考えていければ大変うれしく思います。よろしくお願いいたします。
【職歴】
1998年4月~1999年3月 | 京都府立医科大学付属病院精神神経科 研修医 |
病棟勤務
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1999年4月~2000年3月 | 北林厚生会五条山病院 研修医 |
病棟・外来業務
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2004年4月~2005年3月 | 東海大学医学部 特別研究員 |
癌の分子生物学を研究
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2005年4月~2016年5月 | 旭川医科大学医学部医学科 助手・講師 |
健康科学講座勤務
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2016年6月~2017年5月 | 耕仁会札幌太田病院(精神科) 臨床研究部長 |
精神科外来・病棟勤務
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2017年6月~現在 | 上野病院診療部精神科 医師 |
精神科外来・病棟勤務
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※非常勤職歴 | |
2000年4月~2002年3月 | 古河電工平塚事業所 嘱託産業医 |
職場のメンタルヘルス担当
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2001年5月~2005年3月 |
みくるべ病院(精神科) 非常勤医師 |
精神科・病棟業務
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2002年4月~2004年7月 | 古河電工本社委託 産業医 |
職場のメンタルヘルス担当
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2005年4月~2016年5月 |
メイプル病院(精神科) 非常勤医師 |
精神科・病棟業務
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2005年7月~2016年5月 | 耕仁会札幌太田病院(精神科) 非常勤医師 |
精神科外来業務
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2005年10月~2010年3月 | 赤十字北見看護大学 非常勤講師 |
公衆衛生学講義担当
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2011年4月~2015年3月 | 京都府立医科大学 非常勤講師 |
総合講義担当
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2011年4月~2016年3月 |
北都医療福祉専門学校 非常勤講師 |
「保健医療論」「生命倫理学」担当
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2020年4月~現在 | 京都府立医科大学 非常勤講師 |
「医学哲学」担当
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【主な著書】
【主な訳書】
【主な論文】
【関連サイト】